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2018年4月16日 (月)

【切り抜き】公文書改ざん、加計問題、日報隠し 「倒閣」だけでは解決せず 東浩紀さんに聞く(毎日)

Facebookに書いた記事で引用した記事。
https://www.facebook.com/mochizuki.kazuo/posts/1169371256533237

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特集ワイド

公文書改ざん、加計問題、日報隠し 「倒閣」だけでは解決せず 東浩紀さんに聞く

評論家の東浩紀さん=東京都品川区で2018年4月11日、丸山博撮影

 木を見て森を見ず--。国会は全体を見渡す視点を失っていないか。次々と発覚する政権を巡る不祥事に、野党は安倍晋三首相の責任を追及している。だが、民主主義の危機を感じている評論家の東浩紀さんは「トップだけ代えても解決しない」と見る。問題の本質はどこにあるのか。【小松やしほ】

安倍晋三首相(右)。左は麻生太郎副総理兼財務相=2018年4月11日、川田雅浩撮影

民主主義国家の基礎は脅かされた 末端の現場も処罰すべきだ

 東さんのオフィスは、東京・五反田にあるビルの一室。壁一面は書籍で埋まっている。落ち着いた雰囲気の中で、穏やかならぬ言葉を口にした。「今回の財務省による公文書改ざん問題で、民主主義国家の基礎は脅かされたと言っていい」

 いきなり厳しい現状認識を聞いて戸惑いの表情を浮かべたからなのだろうか、東さんは説明を続けた。「国会が、行政府に求めて差し出させた文書に改ざんがあったということは、立法府による行政府の監視が働いていないということ。つまり三権分立が機能していないという状態であり、民主主義の危機なのです」。憂いは深い。

 学校法人「森友学園」への国有地売却を巡る問題が発覚した1年前は、三権分立が揺らいでいると認識していなかったばかりか、しばらくすると問題に対する関心も失っていたという。

 問題発覚当初は安倍政権による違法な便宜供与の有無が疑惑の焦点だったが、違法性は明らかにならなかった。「野党やメディアの追及は違法性から『忖度(そんたく)』に変わっていきました。忖度にこだわる野党の戦略は『反安倍感情』に依存したポピュリズムにしか見えなかった」。堂々巡りの論戦が続く国会に対し「そろそろ“政局劇場”はやめるべきだ」といら立ちにも近い感情が湧き上がった今年3月。公文書改ざん問題が明らかになり「事態は一変した」。政府が国会に偽造した文書を提出したことはあまりにも衝撃的だった。

 この事態に安倍首相の責任を問う声は根強く、政界では「内閣総辞職」というシナリオもささやかれている。しかし、東さんは「安倍首相が退陣しても問題の解決にはならない」と断言する。トップを代えるか否かという問題はいわば「木」だ。東さんがもっと見極めなければならないと考える「森」とは何か? 「行政府を預かる官僚の体質が問われています。これを機会に文書改ざんができてしまう体質を変えなければならない」

 森友関連の文書では14件、約300カ所もの改ざんがあった。当然、誰かが責任を取って処罰されるものと考えていた東さんは3月13日付の毎日新聞の記事に目を奪われた。検事だった郷原信郎弁護士のコメント。「公文書の信頼性を著しく損なう許し難い行為だが、刑事罰に問うのは容易ではない」との指摘だった。その記事には、公文書を書き換えても作成した職員の同意があれば公文書偽造や変造の罪には当たらない--などとも書かれていた。

 「今回の件は、官僚の誰かが実際に文書を改ざんしたわけです。キーボードを打ったこと自体が国民への裏切りであり、その人が特定され処罰されない限り、同じことは繰り返されてしまう。組織のトップを処罰するのは当然ですが、末端の現場を処罰することも大切です。安倍政権を倒すことに注力するあまり、改ざんに手を下した現場の官僚を免責にしてはなりません」。きっぱりと言い切った。

 現場が処分されることになれば、さらに隠蔽(いんぺい)体質を強める--。そんな疑問が湧く。東さんはこう答えた。「現場を処罰しない方が、未来に対してダメージが大きい。上司の指示通りに行った改ざんが発覚したとしても、上司が守ってくれるという悪い前例ができてしまうことになります」

 そうはいっても上司の命令に「ノー」は言えないのが世の常。しかも上司が人事権を握っていればなおさらだ。それを分かった上でも東さんの考えはぶれない。

 「もし上司から『コンビニで食べ物を盗んでこい』と命令されたら実行しますか? しないでしょう。なぜなら自分が処罰されると分かっていますから。処罰されると分かっていれば人は不当な命令に従いません。従って上司も命令できなくなる。逆に命令できるということは、犯罪に手を染めても、上司がかばってくれるという“信頼”があるということですよ」

 防衛省のイラク日報隠し、加計(かけ)学園問題を巡る首相官邸の関与疑惑……安倍政権の不祥事発覚に歯止めが掛からない。東さんは「政権の指示が明らかになれば無論、内閣総辞職など責任を取る必要はある」と見ている。それでも、野党は安倍首相が関与したかどうかの追及、さらに内閣を倒すことに関心を持ちすぎていると感じている。一言で表現すれば「単純な世界観になってしまっている」。

 誰が実際に公文書を改ざんしたのか。誰からの指示だったのか。その追及が中途半端に終わっていることに違和感を持っている。「公文書は国民の財産であり、民主主義の根幹をなす文書です。それを偽造するのは許されません。だから現場で携わった人を特定して、具体的に命令方法などを明らかにする必要がある。佐川宣寿前理財局長ら財務省幹部が関与したか否かだけでなく、改ざんの場所はどこか、時間はいつか、命令は口頭だったのかメールだったのか、全て明らかにしていく。ボトムアップで細部を解明していく姿勢こそ必要です」

 現場の責任を追及すれば「トカゲのしっぽ切り」だけに終わってしまうのではないか、という危惧がある。政府・与党が「森友学園問題は、政治家や官邸は関与しておらず、財務省理財局が主導した」という形で幕引きを図っている、と語られているだけに現場の末端だけに責任を押し付けることにならないだろうか。

 東さんは「なるかもしれません」とあっさり言う。「でも大事なのは未来です。今回の件でしっかり処罰しておけば今後の抑止力になります。いざとなったらしっぽを切られる、自分たちは守ってもらえないと官僚が気づけばいい。官僚の体質が変わって、自分たちの仕事を国民が見ていると思うような状況をつくることが重要なのです」

 倒閣運動だけに終わるのか、それとも官僚組織を変えるきっかけになるのか。この国は岐路に立たされているのかもしれない。


 ■人物略歴

あずま・ひろき

 1971年、東京都生まれ。東京大大学院博士課程修了。99年「存在論的、郵便的」でサントリー学芸賞。2010年「クォンタム・ファミリーズ」で三島由紀夫賞。17年「ゲンロン0 観光客の哲学」で毎日出版文化賞。

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